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松の盆栽

松浦 貴昌のパーソナルブログ

山口 揚平さんの新著「10年後世界が壊れても、君が生き残るために今、身につけるべきこと」珠玉の言葉たち

尊敬する山口 揚平さんの新著「10年後世界が壊れても、君が生き残るために今、身につけるべきこと」を読んで、とても共感する本だなぁと思ったので感想や、読んで自分なりに考えたことを記載してみます。

 

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この本は、ある青年と成功を収めた紳士が出会い、対話していく形で進められていきます。青年と紳士が対話の中で、人生の本質とは何か?未来はどんな世の中になるのか?ということなどを考えていきます。それを追体験するような形で、読んでいる自分も登場人物と一緒に考えて、本質を掴んでいくシンプルでわかりやすい本です。おそらく読者のメインターゲット層としては、学生~20代中盤くらいまでに設定しているのではないかと思います。

 

本書の内容は、多岐にわたっていますが、どれも外せない大切なことばかり。目次の章だけでも、その一旦は感じていただけると思います。

 

第1章 スノーボールを転がせ! 「学び方を学ぶ」ことが、成功への近道になる
第2章 格差社会と沈む日本を乗り越える 日本解散論
第3章 「作る世界」から「作らない世界」へ 結婚・お金・AI(ロボット)…… 変わる社会の中で生きること
第4章 コミュニケーション 優秀さは謙虚さと能力の掛け算である
第5章 僕たちは何を学んできて、これから何を学べばいいのか
第6章 事業の本質 1人でも食べていくために仕事を創り出す

 

わかりやすい本と書きましたが、内容は「人生の本質」ばかりなので、さらりと紳士が言っている言葉の深さに驚くこともしばしば。読んでいる間、手をとめて「う~ん・・・」と考えこんでしまう時間も多くありました。

 

例えば、本の最後のほうにこんな一説があります。

 「君は今、何をやればいいのかわからない、何を勉強すべきか、どうすればいいのかわからないと、悩んでいるかもしれない。しかし、『人生においてしなければならないことなど何もない』のだよ。何をしたらいいのかわからなければ、何もしなければよい。

 

それでも何かしなければ、と動き出してしまうのは君達が恐怖に立ち向かう勇気をまだ持っていないからだ。私は君のその状態を否定しない。ただ、君は、自分のステージを理解しておくことだ。自己を俯瞰し、自分の感情、自己の本質に目を向けるということだ。大事なことだから、繰り返す。『この世の中に、君の人生に、しなければならないことなど何1つない』。

 

君は、その存在そのものが価値あるものである。それを認めるしか人生の本当のスタート地点に立つすべはない。外の世界で死ぬほど頑張って何億稼いだとしても、この真実、自分の本質的価値に気づかなければ、君は死ぬまで走り続けることになるだろう。内なるバイアス(偏見、他者嫌悪)を癒やせなければ心の平安は得られないだろう。だからこそ青春の本質は自己肯定の内外の旅だと私は言いたいのだ」

 

いかがでしょう。このジワジワくる感じ。本書ではこういった深い言葉が、たくさん出てきます。しかも、さらりと出ていて、細かい解説がされないものもたくさんあります。ですので、読み手によって受け取れる学びに差が出ることが予想される一冊です。

 

ところで、上記の「それでも何かしなければ、と動き出してしまうのは君達が恐怖に立ち向かう勇気をまだ持っていないからだ。」という一文。

私、個人的には、「それでも何かしなければ、と動き出してしまう」というのは、不安や恐れと向き合いたくないから、見たくないから動いているのだと思いました。「何をやればいいか」の裏には「何かやっていないと不安」ということが隠れており、「何かやらないと自分の価値を認めてもらえない」だとか、「他の人間よりも劣ってしまう」などという怖れを持っているのではないかと推察します。

 

だからこそ、怖れを持っている自分に気がつき、動くのを止めて、自己を俯瞰し、自分の感情、自己の本質に目を向ける必要があるのだと思います。ただ、気がつくこと。ただ、観ること。その課程で、上記の文でいう「内なるバイアス(偏見、他者嫌悪)」などをたくさん味わうことでしょう。そうして、辿り着くこと、それが「自分の存在そのものが、価値あるものである」ということだと思います。

 (かく言う私も、まだまだ辿り着いておらず、修行中ではありますので、そういうことではないかなぁ、という感じで主観をお伝えさせていただいております。)

 

という感じで、さらりと深い内容や本質が盛り込まれている一冊です。

 

それでは、最後に、紳士が言った言葉から私に刺さった言葉を書き出してみたいと思います。その言葉を受けての私の感想や刺さったポイントなども記載します。(これは個人的な考えで本書とは関係なく勝手なことを言っているのでご容赦を)

 

健康こそは最大の投資先さ。栄養と健康に関する知識だけは勉強したまえ。結果はだいぶ先になるが、その効果は明白だ。いいかい、21世紀はお金の時代じゃない。時間の時代だ。いや、時間が通貨そのものになるだろう。よく覚えておくといい」(36p)

「健康」こそ私も何より大切と考えています。心も、身体も、健康であること。それ以上はないのではないでしょうか。 そして、「時間」。時間そのものはお金で買えませんが、効率化することによって時間を浮かせることはできます。また、時間は伸び縮みするものだと思っており、集中し没頭すればするほど、時間内でできることは増えていきます。

 

「大企業は特にね。だからベンチャーは、ラッキーなことに古い指標(偏差値)にとらわれることなく、新しい指標、主体性、創造力や直観力、学ぶ技術力、真摯さ、誠実さに基づいて採用することができる」

「主体性としては、まず、悩みの解決はすべて主体的に行なう、ということ。絶対に他人のせいにしてはいけない。実際に問題とは、他人との摩擦が生み出した自分の心の中にある感情のことだからね。(82p)」 

イラッとしたり、悲しくなったり、自分では望んでいない感情が表出した時、人間はすぐに原因を自分の外に見出そうとします。表に出ている現象(行為、行動等)については、外に原因があるかもしれません。しかし、その現象に対して、反応しているのは自分の感情であり、心なんです。 同じ現象、行為や行動を受けても、感情が動かず平静でいる人もいれば、動きまくる人もいるのです。

 

「お金は時間と空間を買うための道具としてのみ使っているよ。あとは社会的価値のある事業への投資に使う」<中略>

人生は与えたものを受けとるようにできている。(110p)」

「情けは人の為ならず」という、ことわざがありますが、まさしくこの言葉と同じことだと思っています。ことわざの意味は、「人に情けをかけるのは、その人のためになるばかりでなく、やがてはめぐりめぐって自分に返ってくる。人には親切にせよという教え。」ということです。ここでのポイントは「その人から返ってくるのではない」ということですね。見返りを期待せず、ただ純粋にギフトや優しさを贈ることによって、いつか自分のところにも戻ってくるよ、ということだと思います。私の大切にしている言葉「恩送り」と一緒ですね。

 

 「大切なのは、善悪も正義もないという前提で生きるということだね。相手が悪い、自分が悪い、ということはない。それは単純に互いのすりあわせができてなかっただけの話だ。そう考えれば気が楽だ。そこからお互いに調整していけばよい。大事なことは自分や相手を否定したり、罪悪感を持ったりしないことだ(132p)」

世の中は、「善い、悪い」「正しい、間違い」「正解、不正解」などの二元論にまみれています。これは、陰陽とは違っていて、対立や争いを生み出してしまう考え方です。陰陽思想は、女と男、月と太陽、光と影、といった形で、二つで一つ、ついになったものであり、対立や争いは生みません。「正しい」「正解」「正義」などは、執着を掴みやすく、固執すればするほど、対立を生み出してしまいます。なぜなら、一人ひとり、自分の世界観の中では、すべて正しい行動や言動をしているのです。つまり、相手も相手の世界観では正しい。ですから、後は自分の世界観と相手の世界観を合わせてくしかないのです。そこに、「善い、悪い」「正しい、間違い」「正解、不正解」を持ち込めば、対立し、相手を傷つけたり、自分を傷つける結果になるだけだと思います。

 

「あとは、「助けて!」と言える相手を持つことかな。損得抜きで付き合える人達を周りに作ること。時間と余裕がある時は功徳を積みなさい。信頼残高が増えるから。(140p)」 

以前、NHKで「助けて」と言えない若者が増えていることを問題にしていましたが、つまりそれは、それだけの信頼関係、深いつながりが作れてない現れだと思います。 深いつながりを作るために一番効果的なのが、人の支援、貢献をすること。徳を積むのも、人の支援、貢献をすること。この世的にも、あの世的にも、素晴らしいのです。

 

「君達が一番戦わなければいけないのは、同調欲求だよ。決して、将来の年金や経済の悪化ではない。自分が他と一緒であろうとするのは一種の弱さだ。違いを愛することが大事だ(147p)」

本来、人は、一人ひとりユニークな存在で、唯一無二の存在です。つまり、一人ひとり違うわけですね。しかし、人はともすると、一緒であろうとする。これは協調性ということと分けて考えないと複雑になると思いますが、例えるなら、「怖れや不安から一緒のように偽ろうとしている状態」 とでもいいましょうか。出る杭打たれる日本なので、打たれることの怖れや、仲間はずれにされる怖れから、「一緒だよ」と偽り、演じるようなことです。「一人ひとり違っていいし、自分は自分らしくていい!」と、確信めいたところまで行かないとなかなか難しいことですが、少しずつでも意識していると変化していくと思っています。

 

「君はまだ理解しきれていないと思う。99.9%の人は、自分とは、自分が考えた思考や感情のことだと思っている。これは根本的に間違いだ。

 それらの感情や思考は「結果」であって、本当の自分とは、それらを生み出している存在のことだ。本当の自分に気づくためには、その背後に意識を向けて、思考や感情を生み出している存在を見つけなければならない。これには時間がかかる。(155p)」

はい。これは難しく、自分もわからないです。しかし、私の言葉にする練習ということでチャレンジしてみます。まず、これは整理が必要で、「本当の自分とは何か?」ということがある程度定義できていないと混乱してしまいます。本当の自分を「魂レベルの自分」と定義すると、その魂が本来望んでいることと違うことを、脳は作り出していることがあると思っています。例えば、魂レベルでは、「自分らしく○をやりたいんだ!」と思っていても、脳の思考レベルでは、「は、リスクが高いし、メリットも薄いからやらない方が賢明である」という具合です。感情でいえば、「○○をしようとしたら、イライラしたから、私にはあわないんだと感じた」というように、感情も、思考も、より深い本来の自分の方向性とは外れて反応することが多くあると思います。というか、それがほとんどだと思います。ただ、「感情」というのは、魂とつながっていて、近いところで表現していることもあると思っていまして、また感情に近い「身体」がそこに共鳴し、信号を出していることも多くある、と思っています。この、「魂」「感情」「思考」「身体」などは、ただでさえわかりくく、私も感覚で体験している最中って感じなので、なんとなくで聞いていただければと思います。

 

「この世には他人など存在しない。他人とは自分の心に生まれた感情の破片に過ぎない。他者嫌悪の本質は自己嫌悪だよ。認められない他人は誰にでもいるが、その存在を認めること。それは自分を認めることであり、それこそが内なる旅だ。(229p)

上記と同じく難しく深い世界ですね・・・。はい。チャレンジ。「自分という存在しか、この宇宙に存在していない」 という量子物理学者の言葉を聞いた気がしますが、そこには踏み込まず、私には、「鏡の法則」や「不二」という言葉がありますが、そちらのほうがわかりやすいかなと思っています。自分の目の前に現れている人も、自分の写し鏡であり、自分の中にあるものが現れている、というようなことだと思います。だから、その鏡である他者にイラッとしたり、悲しくなったりしたら、それは自分の中にあるものが反応していると言えるわけです。つまり、自分の中にあるものが消えてしまえば、他者のそれも消えてしまう。誤解を恐れず、わかりやすく例をあげると、自分を責めている人は、他者を責めるものですが、自分を認めた瞬間から、他者を責めずに認められるようになる、という感じです。自分の存在を認め、愛し、赦すことができたら、他者の存在も認め、愛し、赦すことできる、という素晴らしい真理だと思うのです・・・が、実践は難しいですね。

 

 

以上、珠玉の言葉たちでした。う~ん。例えるなら、ボディーブローのようにお腹にくる感じの、本質に迫る言葉たちです。

 

最後に、私が思う、本書をとくに読んでいただいきたい方は、学生や20代の若者たちです。(もちろんそれ以外の方にもオススメですが)

具体的には、自分たち世代の価値観が変化していることを実感する中で、旧態依然とした学校や企業などに疑問や不安を持っている人。10年~20年の後に、どんな未来が来るのかを予測し、準備をしておきたい人。自分に自信をつけ、人間力を高めるにはどうしたらいいのか、悩んでいる人。暗中模索の就活生。などには、とくにおすすめです。

 

読み終わるころには、「私はこうやって生きていこう!」と、自分の道に光りが差す感じと、背中をおされる感覚のする一冊だと思います。